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2022-10-01 06:00:00

砂浜育成装置 特許第3781685号

【項目】

 

     
 
   

 

 

 

砂浜育成装置 特許第3781685号のご案内

【砂浜育成装置のご案内】

海上の低気圧の上昇エネルギーが砂浜を育成します。

 今世界各国で海岸線の砂の浸食が問題視されております。今回この問題の解決策と致しまして海上、上空低気圧の上昇エネルギーが砂浜に沖合の砂を運んでくる実験を実行致しました。想像以上の成果が得られたものと確信、ここに報告致します。

 海上低気圧が最初に海面を浮き上げそれに伴い海底堆積物(砂 石 貝殻 珊瑚)等も海面方向に当然浮き上がり現象を起こします、この時の海底水は堆積物と混ざり合い比重は上がり深場から海底堆積物 石や貝殻などが陸地に向い流れやすくなります。(山岳部の土石流)
潮流と元波に押され砂浜に向い移動し(ここではこの浮き上がり、積物を漂砂と説明します)海洋では風により発生する沖波は、あらゆる方向に生じます(ここではこの波を、元波と説明します)
元波は砂浜に向い進行致します(リアス式海岸ではこの限りではありません) 海底地形が世界の海岸線の形状を形成しており元波が砂浜に到達する際、必ず最初に沖の浅瀬を通過します(ここではこの浅瀬を浅場と説明します)
海底地形と浅場の関係で波の屈折現象が生じ、砂浜に向かう元波の進行方向を規則正しく位置付けます。このとき砂浜側から沖合に向かって、吹く風波は、あまり元波の砂浜進行に影響ありません。元波と風波は別個に考えております。沖合漂砂が砂浜まで到達する過程では、初めに元波が深場から浅場に到達し海底傾斜に反射 白波化→白波が砕け離岸流になります。このサイクルを砂浜まで何回も繰り返し、砂浜に到達した時点で消えて行きます。
上記自然サイクル全体のバランスが均等化され今現在、各地海岸の砂浜が形成されています。 砂浜の浸食は陸地側の開発また人工物が上記のサイクル、バランスを壊して離岸流の拡大化を招き、沖合に向かう離岸流を強くしています。(離岸流の拡大の原因、浅場と砂浜の距離が短縮された事など)
離岸流の勢いが強く働く為に陸地側の、漂砂を沖の深みに引き込む弊害があります。 浅場と砂浜間に、元波の進行方向に対し砂浜育成装置を40度角度に設置(はたき込み相撲の決まり手をイメージ)
元波の進行先を砂浜育成装置の働きにより、消波とつぎに起きる離岸流の勢いを弱く押さえ、漂砂を効率良く砂浜側に淀ませ堆積させます。

 

【特 徴】

 砂浜育成装置は本体と海底間に漂砂及び離岸流の通過空間を設け、また通過空間を設けた事で離岸流が砂浜育成装置通過時に起きる現象ウズマキ流を最小限に押さえる事が特徴です。

 砂浜育成装置により沖合海底深場の堆積物が海上低気圧通過とともに短期間(4~5日)で陸地側浅場に堆積物(砂 石)の引き寄せ効果が確認できました。

 

砂浜育成装置

 

砂浜浸食や既存消波ブロックの問題点

砂浜浸食は陸地側の開発により、跳ね上がりの個所と陸地の距離が短縮された事により海水の澱み区間が短くなり堆積物が離岸流によって沖に運ばれる事が原因の一つと考えられます。また既存消波ブロック、港湾防波堤、海岸堤防のように海水を堰きとめる事により、波と波がぶつかり高さを増し、離岸流を拡大させる事も、砂浜浸食の大きな原因と考えられています。

効果

通常波が沖合から陸地側海岸に到達する時、最初の現象として、跳ね上がり→白波→巻波→離岸流のサイクルが形成されます。沖合の消波装置によって、白波部分を低くする事により、巻波及び離岸流の勢いを抑え海水の澱み区間を陸地に対し長く確保する事で貝殻、砂、珊瑚、石などの堆積物によって、砂浜の育成が可能となります。

特徴

 

1.本体下部と海底の間に開口部を設けることにより潮流及び離岸流を堰き止めず、緩やかに開口部から沖合に戻す事ができます。

 

2.波の屈折現象により、陸地に対し直角に起こる波に対して45度に向け設置することにより、波が本装置に衝突する時に生じる波の水圧の高低差の変換をすることにより消波が可能となります。白波、巻波、離岸流発生をより小さくすることができます

 

3.離岸流を緩やかにし、澱み区間長くすることによって、砂浜育成、浅瀬海岸の海洋生物の生態系保護が可能となります。

 

取り付け位置

砂浜育成装置は沖合側海底傾斜に沿って波が陸地側の浅瀬個所で跳ね上がり、白波に変化する個所に取り付けます。沖合海中での設置により海岸線の景観維持が可能となります。

取り付け

 

1.砂浜育成装置は特許注入式接合方法により、現場組み立てが可能となります。
※想定される消波装置サイズ 直径=波高×1/3 長さ=波高

 

2.砂浜育成装置の取り付けには杭の中心部に高圧水流を供給し、杭の先端部分からジェット水流を噴出し本体の重みで杭が沈み、途中のストッパーフランジが海底に到達段階で高圧水流の供給を止めることで完了します。

 

3.砂浜育成装置の取り付け個所付近では、波の作用により砂の密度が高く、高圧水流供給を止めた段階で杭に対して砂の戻りが短時間で働く為取り付け時間が短縮できます。

 

※波の跳ね上がり個所の砂地はコンクリートと同じくらい硬いので杭の埋設部分は5メートルくらいが適当です。

 

 

 

【砂浜育成装置 特許第3781685号】写真

 

 砂浜育成装置特許第3781685号01

 

【砂浜育成装置 特許第3781685号】図面

 砂浜育成装置特許第3781685号02

 

 

 

2022-10-01 05:00:00

消波装置 特許第3609052号

【項目】

 

     

 

 

【消波装置のご案内】

 海洋では風により発生する沖波は、あらゆる方向に生じます(ここではこの波を、元波と説明します) 元波は砂浜に向い進行致します(リアス式海岸ではこの限りではありません) 海底地形が世界の海岸線の形状を形成しており元波が砂浜に到達する際、必ず最初に沖の浅瀬を通過します(ここではこの浅瀬を浅場と説明します) 海底地形と浅場の関係で波の屈折現象が生じ、砂浜に向かう元波の進行方向を規則正しく位置付けます。このとき砂浜側から沖合に向かって、吹く風波は、あまり元波の砂浜進行に影響ありません。元波と風波は別個に考えております。沖合漂砂が砂浜まで到達する過程では、初めに元波が深場から浅場に到達し海底傾斜に反射 白波化→白波が砕け離岸流になります。このサイクルを砂浜まで何回も繰り返し、砂浜に到達した時点で消えて行きます。 上記自然サイクル全体のバランスが均等化され今現在、各地海岸の砂浜が形成されています。 砂浜の浸食は陸地側の開発また人工物が上記のサイクル、バランスを壊して離岸流の拡大化を招き、沖合に向かう離岸流を強くしています。(離岸流の拡大の原因、浅場と砂浜の距離が短縮された事など) 離岸流の勢いが強く働く為に陸地側の、漂砂を沖の深みに引き込む弊害があります。 浅場と砂浜間に、元波の進行方向に対し消波装置を40度角度に設置(はたき込み相撲の決まり手をイメージ) 元波の進行先を消波装置の働きにより、消波とつぎに起きる離岸流の勢いを弱く押さえ、漂砂を効率良く砂浜側に淀ませ堆積させます。

【特 徴】

 消波装置は本体と海底間に漂砂及び離岸流の通過空間を設け、また通過空間を設けた事で離岸流が消波装置通過時に起きる現象ウズマキ流を最小限に押さえる事が特徴です。

 消波装置設置により沖合海底深場の堆積物が海上低気圧通過とともに短期間(4~5日)で陸地側浅場に堆積物(砂 石)の引き寄せ効果が確認できました。

 

消波装置

通常強風などによる高波を、陸地到達前に海中で消波する装置

 

砂浜浸食や既存消波ブロックの問題点

砂浜浸食は陸地側の開発により、跳ね上がりの個所と陸地の距離が短縮された事により海水の澱み区間が短くなり堆積物が離岸流によって沖に運ばれる事が原因の一つと考えられます。また既存消波ブロック、港湾防波堤、海岸堤防のように海水を堰きとめる事により、波と波がぶつかり高さを増し、離岸流を拡大させる事も、砂浜浸食の大きな原因と考えられています。

特徴

 

1.本体下部と海底の間に開口部を設けることにより潮流及び離岸流を堰き止めず、緩やかに開口部から沖合に戻す事ができます。

 

2.波の屈折現象により、陸地に対し直角に起こる波に対して45度に向け設置することにより、波が本装置に衝突する時に生じる水圧の高低差を利用し消波が可能となります。白波、巻波、離岸流発生をより小さくすることができます。

 

3.沖合設置により災害時の陸地に押し寄せる大波到達時の補助となります。

 

取り付け位置

消波装置は沖合側海底傾斜に沿って波が陸地側の浅瀬個所で跳ね上がり、白波に変化する個所に取り付けます。沖合海中での設置により海岸線の景観維持が可能となります。

取り付け

 

1.消波装置は特許注入式接合方法により、消波装置の現場組み立てが可能となります。
※想定される消波装置サイズ 直径=波高×1/3 長さ=波高

 

2.消波装置の取り付けには杭の中心部に高圧水流を供給し、杭の先端部分からジェット水流を噴出し本体の重みで杭が沈み、途中のストッパーフランジが海底に到達段階で高圧水流の供給を止めることで完了します。

 

3.消波装置の取り付け個所付近では、波の作用により砂の密度が高く、ジェット杭に高圧水流供給を止めた段階で杭に対して砂の戻りが短時間で働く為取り付け時間が短縮できます。

 

※波の跳ね上がり個所の砂地はコンクリートと同じくらい硬いので杭の埋設部分は5メートルくらいが適当です。

 

 

 

【消波装置 特許第3609052号】写真

 消波装置写真

 

【消波装置 特許第3609052号】図面

 消波装置図面

 

2022-10-01 04:00:00

注入式接合方法 特許第3933676号

【項目】

 

     

 

 

一般的には従来 1ボルト締め 2電気溶接 3接着剤による接合方法が用いられて参りました。

 

第4番目の接合方法

 

注入式接合方法は違える物質を安易な方法により接合できる技術を提供します。
違える物質(鉄とプラスチック)A.・B にくびれ部分とえぐれ部分を形成します。
A・B をはめ込み双方の空間に生じた隙間に外部から溶剤を注入硬化を以て接合致します。
(スチールモルタル 樹脂モルタル 急結モルタル)

 

特徴

 

双方の空間に生じた隙間に第三の構造物を造る。
違える物質の接合 現場工事が簡単 A・B 間にクッションパッキン使用可能
建物埋設杭と地中梁り パッキン使用による免震構造可 梁りと柱の接合部

 

 

 

【注入式接合方法 特許第3933676号】写真

注入式接合方法01

 

注入式接合方法02

 

注入式接合方法03

 

 

 

【注入式接合方法 特許第3933676号】図面

注入式接合方法04

 

注入式接合方法05

 

 

 

2022-10-01 03:00:00

波力活用発電システム 特許第3917858号

【項目】

 

     

 

 

 強大かつ無限である沖波は外洋~浅瀬海岸に押し寄せて参ります。波の持つエネルギーは 外洋海底 深場から浅瀬海岸に至り海底傾斜に波が反射して海岸方向に生じます。(反射波)
この時陸地側からの風波は沖波の海岸進行にはあまり影響ありません。
波力活用システムは反射波エネルギーの進行方向に対し40度斜めに本体を設置、本体取り付けの整流板の働きにより取り付けパイプ内に反射波を整流として直接取り入れる事のできる装置です。 また本装置からの引き波によるパイプ内整流圧力低下現象はパイプ入口設置逆止弁により防止します。パイプ内整流圧力エネルギーにより発電タービンの運転を可能に致します。

 

特徴

 

海底傾斜による海底反射波を活用し浅瀬砂浜に取り付け 消波装置 砂浜育成にも適用されます。(深海の波エネルギーは上下に強く発生します 浅瀬反射波は陸地側に向かい発生します。)

 

 

 

【波力活用発電システム 特許第3917858号】写真

 波力活用発電システム特許第3917858号01  波力活用発電システム特許第3917858号02
photo-01
photo-02 弁が開いている状態
 波力活用発電システム特許第3917858号03  波力活用発電システム特許第3917858号04
photo-03 closed valve
photo-04

 

 

 

【波力活用発電システム 特許第3917858号】図面

 波力活用発電システム05

 

 

2022-10-01 02:00:00

汚染水ブロックエリア生成方法・装置 特許第6138024号

 

 

 

 

2013年3月に発生した東日本大震災に因る福島第一原発事故は、地下水の汚染流出を発生させ、大きな社会問題となっております。

しかし、東京電力(㈱をはじめ関係機関の懸命な対策にもかかわらず、未だ解決に至っておりません。

今回、弊社が開発した「汚染水ブロックエリア生成装置」は、この汚染水問題を解決するために開発した画期的な特許取得装置です。 すなわち、動画映像のとおり、本装置は、地下深い地層から水と空気を同時に上部地層へ噴出させ、その過程で地層最下部からⅤ字型止水壁を形成します。

このV字型止水壁は、下層と上層土壌との内部圧力差により生じます。 その結果、V字型止水壁内側は、外側土壌と異なった独立した土壌に変化し、V字型止水壁外側からの地下水浸透を防止します。

この原理によって、中間層に滞っている汚染水は、圧縮空気と水の力によって押し上げられ、その過程において、汚染水が自然浄化されながらⅤ字型止水壁内側の噴出圧力により汲み上げられて、清浄な水になって外部に排出されるのです。

 

【この装置の特徴】

地下土壌浸透汚染堆積(たいせき)、物質,取り出し汚染水底(そこ)から、水と圧縮空気の噴出効果で有底連続止水壁が、すり鉢状に型成されます。汚染地下水は止水壁に阻(はば)まれて多方向への流失拡散防止対策となります。

 

1.すり鉢状の止水壁内部、地下水汲み上げにより地下水位を下げ地震時の地下水と砂の混合、液状化現象を防止いたします。

2.露地、田畑において。すり鉢状内部地下水位を、水と空気で押し上げ肥料を含む養液水の上昇下降をコントロール調整作物の栽培、また塩害地の土壌改良が可能となります。
(本装置取り付位置地下100~2000m想定しています) 動画映像次続く。

 

【実験】汚染水ブロックエリア生成方法&装置

 

地下土壌内部有底連続止水壁生成(すり鉢状に)
地下内部汚染土壌洗浄汲み上げ改良 液状化対策
露地 地下水による養液栽培方法(干ばつ)

国際環境対策 特許第6138024号

 

汚染水ブロックエリア生成方法及び装置

【図面】

 汚染水ブロックエリア生成01

 

【課題】

簡易な手段で、有害物質を含んだ地下汚染水を一定エリアに封じ込めて当該エリア外に
流出することを防止すると共に、当該エリア外から流入することを防止することができ、
液状化防止対策ともなり得る汚染水ブ>ロックエリア生成装置、及び、その装置を用いた
汚染水ブロックエリア生成方法を提供することを課題とする。

 

解決手段】

井戸1に仕切板3を配設して汚染水流入室4と加圧空気室5を形成し、
汚染水流入室4の汚染水流入孔6から周囲土壌内の地下汚染水を自然流入させ、
加圧空気室5の圧縮空気噴出孔7及び井戸1の底面開口部9から周囲土壌内に
圧縮空気を送出して砂土粒子を移動>させて土壌間隙を充填することにより、
有底すり鉢状の止水壁16を自然生成させる。

【選択図】図1

【請求項1】

上面を蓋で閉塞した井戸の内部中間位置に仕切板を配設して前記仕切板の上側に汚染水
流入室を形成すると共にその下側に加圧空気室を形成し、前記汚染水流入室に側方に抜け
る汚染水流入孔を多数形成して、そこから周囲土壌内の地下汚染水が汚染水流入室内に自
然流入するようにし、また、前記加圧空気室に側方に抜ける圧縮空気噴出孔を多数形成して、
前記加圧空気室内に供給される圧縮空気が前記圧縮空気噴出孔及び前記井戸の底面開
口部から周囲土壌内に送出されるようにし、前記蓋及び前記仕切板を貫通して前記加圧空
気室内に臨む圧縮空気供給パイプを配備し、また、前記蓋を貫通して前記汚染水流入室内
に臨む第1排水パイプを配備して成る汚染水ブロックエリア生成装置。

 

【請求項2】

前記圧縮空気供給パイプは前記加圧空気室内下部にまで延ばす、請求項1に記載の
汚染水ブロックエリア生成装置。

 

【請求項3】

更に、前記蓋及び前記仕切板を貫通して前記加圧空気室内に臨む第2排水パイプを配備した、
請求項1又は2に記載の汚染水ブロックエリア生成装置。

 

【請求項4】

前記第1排水パイプ及び前記第2排水パイプに揚水ポンプを設置した、請求項3に記載
の汚染水ブロックエリア生成装置。

 

【請求項5】

更に、前記蓋及び前記仕切板を貫通して前記加圧空気室内に臨み、前記加圧空気室内の
調圧を行う第1調圧パイプを配備した、請求項1乃至4のいずれかに記載の汚染水ブロッ
クエリア生成装置。

 

【請求項6】

更に、前記蓋を貫通して前記汚染水流入室内に臨み、前記汚染水流入室内の調圧を行う
第2調圧パイプを配備した、請求項1乃至5のいずれかに記載の汚染水ブロックエリア生成装置。

 

【請求項7】

前記井戸の汚染水流入孔形成部及び圧縮空気噴出孔形成部の周囲に、前記各孔の目詰まりを
防止するための砂利層を設けた、請求項1乃至6のいずれかに記載の汚染水ブロックエリア生成装置。

 

【請求項8】

請求項1乃至7のいずれかに記載の汚染水ブロックエリア生成装置を設置する工程と、
 前記井戸の上部周辺部の汚染水を前記汚染水流入孔から前記汚染水流入室内に自然流入させる工程と、
 前記汚染水流入室内に流入して溜まった汚染水を、前記第1排水パイプを介して排出する工程と、
 前記加圧空気室内に圧縮空気を供給し、供給された前記圧縮空気を前記圧縮空気噴出孔
及び前記井戸の底面開口部から周辺土壌中に噴出する工程と、
 前記土壌中に噴出させた圧縮空気によって土壌中の砂土粒子を外方に移動させて土壌間隙を充填する工程と、
 前記土壌間隙の充填によって、前記井戸を囲むように有底のすり鉢状の止水壁を自然形成させる工程と、
 を含むことを特徴とする汚染水ブロックエリア生成方法。

 

【請求項9】

更に、前記加圧空気室内下部に溜まった汚染水を、前記第2排水パイプを介して排出す>る工程を含む、請求項8に記載の汚染水ブロックエリア生成方法。

 

【請求項10】

更に、前記汚染水流入室内及び前記加圧空気室内の余剰空気を前記第1調圧パイプ及び
前記第2調圧パイプを介して排出する工程を含む、請求項8又は9に記載の汚染水ブロックエリア生成方法。

 

【請求項11】

地盤の帯水層中の汚染水を回収しつつ、その汚染水回収個所よりも下の個所において圧縮空気を水平方向
及び下方向に供給して砂土粒子を放射状に移動させて土壌間隙を充填させていくことで、
前記圧縮空気供給部を囲むようにすり鉢状の止水壁を生成することを
特徴とする汚染水ブロックエリア生成方法

 

 

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、汚染水ブロックエリア生成方法及び装置に関するものであり、より詳細には、
有害物質を含んだ地下汚染水を一定エリアに封じ込め、当該エリア外に流出することを
防止するための汚染水ブロックエリア生成方法及び装置に関するものである。
なお、本発明に係る方法及び装置は、主に既に汚染水が発生している個所に実施することを想定しているために、
以下の説明においては地下水を汚染水と称しているが、汚染水の流出予防のために
予め実施する場合における地下水は未汚染水ということになるが、以下の説明における
汚染水はこの未汚染水をも含むものと理解されたい。

 

【背景技術】

【0002】

福島原発事故による汚染水の流出を契機に、地下水汚染問題が種々取り沙汰されている。
この地下水汚染は、原発事故に起因するものに限られる訳ではなく、例えば、農作業に際して
使用される農薬や化学工場から排出される廃棄物が地中に浸潤する等によっても発生するもので、
各所で頻発している。一般に地下構造は、地表側から順に、不飽和帯、帯水層(飽和帯)、難透水層となっており、
有害物質は不飽和帯に浸潤し、不飽和帯中の土壌水に混ざり込み、土壌水の運動(毛管力、吸着力、浸透力等の釣り合いによる)に
伴って土壌間隙を通って移動し、地下水中に流れ込む。

 

【0003】

そして、有害物質を含む地下水が川や池等に流れ込むと、そこにおいて地下水中の有害
物質が凝集沈殿し、水底に堆積する。底質に多くの有害物質が蓄積されると底質汚染が引き起こされ、
水底や底質に生息する生物が体内で有害物質を濃縮蓄積し、食物連鎖によって
人がこれを食することにより、健康被害を招くことになる。

 

【0004】

従来、地盤内に存在する汚染物質を分離除去するに先立ち、該汚染物質が周辺に拡散することを
防止するための方法としては、該汚染物質の存在する地盤部分を止水壁で取り囲んで封じ込める
方法が一般的である(特開2011-156453号公報、特開2003-33757号公報等)。

 

【0005】

しかるに、その止水壁は人工壁であって、鋼矢板やSMW地中連続壁によって構築されるが、
その下端が難透水層(不透水層)に達する深さまで構築する必要があるため、工事が大掛かりなものとなり、
施工に多大な時間とコストがかかる。また、この方法は、あくまで地盤内に汚染物質が存在することが発覚した後の
事後措置であり、汚染物質を排出するおそれがある施設に対して、
予防的に設置するに適した方法ではない。

 

 

【先行技術文献】

【特許文献】

【0006】

【特許文献1】特開2011-156453号公報

【特許文献2】特開2003-33757号公報

 

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0007】

上述したように、従来提唱されている、地盤内に存在する汚染物質の拡散防止方法は、
鋼矢板やSMW地中連続壁によって、その下端が難透水層に達する深さまで構築する必要があるため、
工事が大掛かりなものとなり、施工に多大な時間とコストがかかるという問題があり、
また、汚染物質を排出するおそれがある施設に対して、予防的に設置するに適するものではなかった。

 

【0008】

本発明は、このような従来技術における問題に鑑みてなされたもので、従来のような人工の大掛かりな
止水壁の構築を伴うことなく、簡易な手段で、有害物質を含んだ地下汚染水を
一定エリアに封じ込めて当該エリア外に流出することを防止すると共に、当該エリア外から
流入することを防止することができ、施工に従来のような時間とコストがかからず、
現に地盤内に有害物質が存在する場合の拡散防止のみならず、有害物質を排出するおそれがある施設近辺に、
予防的に設置するにも好適で、液状化防止対策ともなり得る汚染水ブロックエリア生成装置、
及び、その装置を用いた汚染水ブロックエリア生成方法を提供することを課題とする。

 

 

【課題を解決するための手段】

【0009】

上記課題を解決するための請求項1に係る発明は、上面を蓋で閉塞した井戸の内部中間

位置に仕切板を配設して前記仕切板の上側に汚染水流入室を形成すると共にその下側に加圧空気室を形成し、
前記汚染水流入室に側方に抜ける汚染水流入孔を多数形成して、
そこから周囲土壌内の地下汚染水が汚染水流入室内に自然流入するようにし、
また、前記加圧空気室に側方に抜ける圧縮空気噴出孔を多数形成して、前記加圧空気室内に供給される圧縮空気が
前記圧縮空気噴出孔及び前記井戸の底面開口部から周囲土壌内に送出されるようにし、
前記蓋及び前記仕切板を貫通して前記加圧空気室内に臨む圧縮空気供給パイプを配備し、
また、前記蓋を貫通して前記汚染水流入室内に臨む第1排水パイプを配備して成る
汚染水ブロックエリア生成装置である。

 

【0010】

一実施形態においては、前記圧縮空気供給パイプは前記加圧空気室内下部にまで延ばし、
更に、前記蓋及び前記仕切板を貫通して前記加圧空気室内に臨む第2排水パイプを配備し、
また、前記第1排水パイプ及び前記第2排水パイプに揚水ポンプを設置する。

 

【0011】

一実施形態においては更に、前記蓋及び前記仕切板を貫通して前記加圧空気室内に臨み、
前記加圧空気室内の調圧を行う第1調圧パイプを配備し、また、前記蓋を貫通して前記
汚染水流入室内に臨み、前記汚染水流入室内の調圧を行う第2調圧パイプを配備する。
また更に、前記井戸の汚染水流入孔形成部及び圧縮空気噴出孔形成部の周囲に、前記各孔の
目詰まりを防止するための砂利層を設けることとする。

 

【0012】

また、上記課題を解決するための請求項8に係る発明は、請求項1乃至7のいずれかに
記載の汚染水ブロックエリア生成装置を設置する工程と、前記井戸の上部周辺部の汚染水
を前記汚染水流入孔から前記汚染水流入室内に自然流入させる工程と、前記汚染水流入室
内に流入して溜まった汚染水を、前記第1排水パイプを介して排出する工程と、
前記加圧空気室内に圧縮空気を供給し、供給された前記圧縮空気を前記圧縮空気噴出孔
及び底面開口部から周辺土壌中に噴出する工程と、前記土壌中に噴出させた圧縮空気によって土壌中
の砂土粒子を外方に移動させて土壌間隙を充填する工程と、前記土壌間隙の充填によって、
前記井戸を囲むように有底のすり鉢状の止水壁を自然形成させる工程と、を含むことを
特徴とする汚染水ブロックエリア生成方法である。

 

【0013】

一実施形態においては、前記加圧空気室内下部に溜まった汚染水を、前記第2排水パイプを
介して排出する工程を含み、また更に、前記汚染水流入室内及び前記加圧空気室内の
余剰空気を前記第1調圧パイプ及び前記第2調圧パイプを介して排出する工程を含む。

 

【0014】

また、上記課題を解決するための請求項11に係る発明は、地盤の帯水層中の汚染水を
回収しつつ、その汚染水回収個所よりも下の個所において圧縮空気を水平方向及び下方向
に供給して砂土粒子を放射状に移動させて土壌間隙を充填させていくことで、
前記圧縮空気供給部を囲むようにすり鉢状の止水壁を生成することを特徴とする汚染水ブロックエリア生成方法である。

 

 

【発明の効果】

【0015】

本発明は上述したとおりであって、地盤中に供給する圧縮空気の作用で自然に有底すり鉢状の
止水壁を構築させるものであるので、従来の方法に比較して施工が容易でコストが
かからず、有害物質を含んだ地下汚染水を一定エリアに封じ込めてエリア外に流出すること、
並びに、エリア外から流入することを確実に防止することができ、現に地盤内に有害物質が
存在する場合の拡散防止のみならず、有害物質を排出するおそれがある施設近辺に、
予防的に設置するのにも好適なる効果がある。

 

【0016】

また、止水壁が有底すり鉢状に生成されるため、井戸は、必ずしも従来の止水壁のように
難透水層に達するまで掘設する必要はなく、また、当該エリア内における汚染水が排出
されることにより、当該エリア内における液状化現象の発生が防止される効果がある。

 

 

【図面の簡単な説明】

【0017】

【図1】本発明に係る汚染水ブロックエリア生成方法及びその方法を実施するための装置の
概略構成及び作用を示す縦断面図である。

 

 

【発明を実施するための形態】

【0018】

本発明を実施するための形態につき、添付図面を参照しつつ説明する。本発明に係る
汚染水ブロックエリア生成方法は、地盤の帯水層中の汚染水を回収しつつ、その汚染水回収個所よりも下の個所において
圧縮空気を水平方向及び下方向に供給して砂土粒子を放射状に
移動させて土壌間隙を充填させていくことで、前記圧縮空気供給部を囲むようにすり鉢状の
止水壁を生成することを特徴とするものであり、図1は、その方法を実施するための装置の
概略構成及び作用を示す縦断面図である。

 

【0019】

図1に示されるように、本発明に係る汚染水ブロックエリア生成装置は、上面が蓋2によって
閉塞された井戸1によって構成される。井戸1は、後述する理由により、必ずしも、
下端部が難透水層に達する深さにまで掘設する必要はない。井戸1の内部中間位置に仕切板3が
配設されることにより、仕切板3の上側に汚染水流入室4が形成され、仕切板3の
下側に加圧空気室5が形成される。汚染水流入室4には、その全周に亘って側方に抜ける
汚染水流入孔6が多数形成され、そこから周囲土壌内の地下汚染水が汚染水流入室4内に
自然流入するようにされる。

 

【0020】

また、加圧空気室5には、その全周に亘って側方に抜ける圧縮空気噴出孔7が多数形成され、
後述するようにして加圧空気室5内に供給される圧縮空気が、そこを通って周囲土壌内に送出される。
なお、図1においては、仕切板3は比較的上方位置に配置されているが、
より下方、即ち、圧縮空気噴出孔7形成部よりも少し上側に配置すれば足りる。

 

【0021】

好ましい実施形態においては、汚染水流入孔6及び圧縮空気噴出孔7形成部の周囲に、
各孔の目詰まりを防止するための砂利層8が設けられる。
また、砂利層8は、井戸1の底面開口部9付近にも設けることが好ましい。

 

【0022】

蓋2及び仕切板3を貫通させて、加圧空気室5内に臨む圧縮空気供給パイプ11が配設され、
その外端部にコンプレッサー10が接続される。圧縮空気供給パイプ11は加圧空気室5内に
圧縮空気を供給するためのものであるが、後述するように、本発明に係る方法においては、
上部よりも土壌圧の高い井戸の下部周辺に圧縮空気を送出することが望まれるので、
圧縮空気供給パイプ11は、なるべく加圧空気室5内下部にまで延ばして開口させることが好ましい。

 

【0023】

また、蓋2を貫通させて、汚染水流入室4内に臨む第1排水パイプ12が配備される。
第1排水パイプ12は、汚染水流入室4内に溜まった汚染水を排出するためのものであるので、
汚染水流入室4の内底面近くにまで延ばされる。また更に、蓋2及び仕切板3を貫通させて、
加圧空気室5内に臨む第2排水パイプ13が配備される。
この第2排水パイプ13は、加圧空気室5内に溜まった汚染水を排出するためのものであるが、
汚染水の水面が圧縮空気噴出孔7形成部に達する前に排出する必要があるので、その下端開口部は加圧空気室5内の下端部付近にまで延ばされる。通例、第1排水パイプ12及び第2排水パイプ13には、
揚水ポンプが接続される。

 

【0024】

好ましい実施形態においては更に、蓋2を貫通して汚染水流入室4内に臨む第1調圧パイプ14と、
蓋2及び仕切板3を貫通して加圧空気室5内に臨む第2調圧パイプ15とが配設される。
第1調圧パイプ14は、汚染水流入室4内上部に溜まったガスを排出するためのものであるので、
その下端開口部が汚染水流入室4の上部に開口するように配置される。
また、第2調圧パイプ15は、加圧空気室5内の空気圧調整を行うためのものであるので、
その下端開口部が加圧空気室5内の上部に開口するように配置される。
通例、各調圧パイプ14、15には、気圧計付きバルブが設置され、所定圧以上になったときに当該バルブを開いて排気するように構成される。

 

【0025】

本発明に係る汚染水ブロックエリア生成方法は、上記汚染水ブロックエリア生成装置を用いて実施するもので、以下の工程から成る。

 

【0026】

井戸掘設工程

この工程は、上記構成の汚染水ブロックエリア生成装置における井戸1を掘設する工程である。
井戸1の下端部は、必ずしも難透水層に達するまで延ばす必要はない。
それは、後述するように、止水壁16は井戸1の下方にも自然形成されるからである。井戸1は、
例えば、原子炉、化学工場、薬品工場等の有害物質を排出する可能性のある施設の付近に設け、
あるいは、当該施設を囲むように複数配設する。井戸1の掘設に際しては、
汚染水流入孔6が不飽和帯の下の帯水層に位置するようにする。そして好ましくは、汚染水流入孔6
及び圧縮空気噴出孔7形成部の周囲、並びに、底面開口部9付近に、各孔の目詰まりを防止するための砂利層8を設ける。

 

【0027】

汚染水回収工程

上記井戸1の掘設に伴って汚染水が、井戸1の全周面に亘って多数形成されている汚染水流入孔6から汚染水流入室4内に自然流入し、そこを満たしていく。
汚染水流入室4内に溜まった汚染水は、適量を残し、
揚水ポンプを用いて第1排水パイプから適時汲み出され、処理施設に搬送される。
また、汚染水の流入に伴い、汚染水流入室4内の空気は、第1調圧パイプ14から放出される。

 

【0028】

圧縮空気供給工程

井戸1を掘設した後、コンプレッサー10を始動して、加圧空気室5内に圧縮空気を供給する。
供給された圧縮空気は、井戸1の全周面に配設されている圧縮空気噴出孔7から放射状に噴出し、
また、底面開口部9から下方に噴出して周辺土壌中に送出され、土壌中の砂土粒子を外方に押しやるよう作用する。
外方に押しやられた砂土粒子は土壌間隙を抜けて移動する。
なお、加圧空気室5内への圧縮空気の供給に伴い、仕切壁3に下方から大きな負荷がかかるが、
この負荷に対抗するために、汚染水流入室4内にある程度の量の汚染水を溜めておくことが好ましい。

 

【0029】

止水壁生成工程

そして、この圧縮空気の噴出を継続することにより、多くの砂土粒子が移動して溜まる
井戸1から遠位の土壌間隙から次第に充填されて締め固められ、水密の壁が生成されていく。
この壁は、内側の土壌水の流出並びに壁の外側の土壌水の流入を阻止し得る止水壁16となるもので、すり鉢状に形成されていく。
即ち、井戸1の周囲の土壌の土壌圧力は、深くなればなるほど高く、浅くなればなるほど低くなる。
従って、井戸1の深い位置から水平方向及び下方向に噴出する圧縮空気は、より圧力の低い上方向へと向かい、
その方向に砂土粒子を移動させて土壌間隙を充填していく。
その結果、止水壁16は有底のすり鉢状に形成されることになるのである。

 

【0030】

このようにして汚染水ブロックエリアが形成されるが、例えば、井戸1の深さを100mとし、
止水壁16の傾斜が45度であるとすると、形成される汚染水ブロックエリアの
範囲は、井戸1を中心に半径100mということになり、仮にこの範囲内にある施設から
有害物質が排出して地中に浸潤したとしても、止水壁16によってブロックされるため、
外部に流出するおそれはない。

 

【0031】

このように本発明に係る方法及び装置によれば、地盤中に供給する圧縮空気の作用で有底すり鉢状の
止水壁16が自然生成されるので、従来の方法に比較して施工が容易で低コストでの実施が可能である。
また、その止水壁16によって壁内外の汚染水がブロックされるため、
有害物質を含んだ地下汚染水を一定エリアに封じ込めてエリア外に流出すること、
並びに、エリア外から流入することを確実に防止することができる。

 

【0032】

本発明に係る方法及び装置は、現に地盤内に有害物質が存在する場合の拡散防止のみならず、
有害物質を排出するおそれがある施設近辺に、予防的に実施(設置)するのにも好適ということができる。
また、止水壁16は有底すり鉢状に生成されるため、井戸は、必ずしも
従来の止水壁のように難透水層に達するまで掘設する必要はなく、更に、当該エリア内における
汚染水を排出するため、当該エリア内における液状化現象の発生を防止し得るものでもある。

 

 

【符号の説明】

【0033】

  1  井戸
  2  蓋
  3  仕切板
  4  汚染水流入室
  5  加圧空気室
  6  汚染水流入孔
  7  圧縮空気噴出孔
  8  砂利層
  9  底面開口部
 10  コンプレッサー
 11  圧縮空気供給パイプ
 12  第1排水パイプ
 13  第2排水パイプ
 14  第1調圧パイプ
 15  第2調圧パイプ
 16  止水壁

 汚染水ブロックエリア生成02

 

 

 

汚染水ブロックエリア生成方法及び装置

出願人 恩田銀二郎
発明者 恩田銀二郎
出願日 2013年11月7日 出願番号 2013-230909
公開日 2015年5月11日 公開番号 2015-089543
状態 特許登録済
技術分野 固体廃棄物の処理 、 水処理一般

 

 

 

 

 

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